おかげ様で、たくさんの方にご利用いただき、業績も順調に伸びています。
――その会社は、大阪府の新規ベンチャー企業コンペで獲得した助成金をもとに設立したということですが、そうなんですか?

ええ、そうです。
大切な人へのプレゼント選びをお手伝いする会社を作りたい、という思いをずっと抱いていて、
そのための企画もあたためていましたが、その
夢がこうして形になったのは、あのコンペのおかげです。
設立資金のこともそうですが、このコンペを通じて出会った方々とのつながりや、いただいたアドバイスが
私の
人生に大きな転機をもたらしたのは、間違いありません。
――そのコンペというのは、どういったものだったんですか?
(財)大阪産業振興機構が、地域活性化を牽引する起業家の育成を目的に主催した
「
テイクオフ大阪21」という創業支援事業で、
認定を受けると、返済無用の助成金が受けられるというものでした。
まずは事業計画書・財務計画書などの書類選考があって、それを通過すると、経営や技術の専門家たちの前でプレゼンをするんです。
そこで、有望性・先進性・独自性・地域への波及効果などを審査されるわけですが…
要は、自分の思い描いている事業が、どんなに新しくて、すごくて、たくさんの人を幸せにできるかってことを、
自分の力でアピールして専門家たちをを説得しなきゃならないわけですよ。
――認定を受ける自信は、ありましたか?
企画については、もちろん良いものだという自負はありました。

でも、何しろ返済不要の助成金が最高数百万円のコンペですから。当然、ライバルもいるわけだし。
そんな中で、私の場合は、技術や商品ではなくて、サービスや顧客満足という目に見えないものをわかってもらわなきゃいけない。
企画の
内容を理解してもらったうえで、それがすごくいいものだってことを納得させないと…
だから、書類選考を通ってすごく嬉しかった反面、プレゼンのことを考えると気が重かったですよ。
だって、実は私、人前で話すのがものすごく苦手だったんですから!
――それで、ベストプレゼンを受講しようと?
はい。
当時はまだプレゼンに特化したコースがなくて、ベストスピーカーの個人レッスンという形でしたが。
とにかく、
プレゼンを成功させなくちゃって切羽詰っていましたから、どこかプレゼンを教えてくれるところはないかと探して…
大阪産業創造館の若手経営者のグループで知り合った方からの紹介で、
高津先生に、マンツーマンで
プレゼンの特訓をしていただくことになったんです。
――どんなトレーニングが、実際に役に立ったと思いますか?
プレゼンだから、「説得力があるのは、こういう言い回し」とか、そういうテクニックをたくさん習えばうまくなるものだと
想像していたんですが、現実として一番よかったと思うのはボイストレーニングですね。
まずは、審査員のところまでちゃんと届いて、内容がハッキリ聞き取れる声が出なきゃ、スタートラインに立てませんから。
カラオケ教室の♪あ〜あ〜あ〜じゃなくて
『人前で話すための声の出し方』です。
私って、こんなによく通る声が出せるんだー!ってびっくりしましたよ。
あとは、
表情や目線、そして、姿勢。
頭の中で考えていることを、どんな形でもいいから、
とっさに言葉に出すトレーニングもよかったです。
細かいノウハウよりも、そういうものが実際には役に立ったと思います。
――当日のコンペの場でも、それは実感できたんですか?
ええ、すごく!
緊張はもちろんしましたけど、頭が真っ白になりそうになりながらも、
自分がシャキッと立ててる、しっかり声を出せてる、ってことが「私は大丈夫、ちゃんと伝えられる」って思わせてくれるんです。
高津先生が「石尾さんは、躍動感を意識するといいよ」言っていたので、そこも頑張りました。
そうすると、審査員が
私の話を聞いて、グッと前のめりになってくるのがわかるんです!
質疑応答でも、ダメなところを突いてくるんじゃなくて、むしろ私の企画にのって「もっとこうすれば?」って
アドバイスをたくさんして下さるほどで、審査員の8割を味方できたな、という感じ。
中には意地の悪い質問をする審査員もいましたけど、私が答えるまえに「そこは、こうでしょう」と
他の審査員が代わりに答えてしまうぐらいだったんですよ。
――そのプレゼンがうまくいった結果、起業に成功したんですね。
はい、助成金をいただいて、会社設立の念願がかないました。
ただ、
起業して、その後これまでずっと続けてこられたのは、単に資金を調達できたからじゃありません。
その時のプレゼンが認められたことで、市が企画する起業希望者向けセミナーのパネラーに選ばれたことも、
私にとっては大きな自信になりましたし…
そして、審査員の1人だった大阪府大の教授が声をかけて下さって、マーケティング講座を数コマ担当することになり、
学生を前に
マーケティング手法の講義をしたことも、すごくプラスになりました。
さらに、教授のすすめで社会人博士課程にも進学しましたし。
経営者としてのスタートであり、成長のきっかけが、あのプレゼンだったと思うんです。
――人前で話すのが苦手だったのが、嘘のようですね。
今では、
開業やネットビジネスのセミナーで講師をすることもあるんですよ。
高津先生に習ったことは、あれからもすごく役に立っています。
プレゼンだけじゃなく、講演の時にもメディア取材の時にも。
――最後に、プレゼンを成功させるために必要なものは何だと思いますか?
やっぱり、自信だと思うんです。
自分がプレゼンするものへの自信、それから、プレゼンする自分への自信。

何もしなければ、自信なんて持てるはずありませんから、「これだけやったんだから、大丈夫!」って思えるように、
まずは行動することじゃないでしょうか。
私の場合は、それが高津先生のトレーニングを受けることでした。
何もしないよりは、何かする方が絶対いい。
プレゼンに限らず、成功は引き寄せるんじゃなくて、自分から近づくことですよ!